「神経の多様性」(neurodiversity)とは?

hands-creative-grass-moss「神経の多様性」(neurodiversity)という言葉を聞いた事がありますか?私達の脳の違いを指し、それによって行動や考え方が異なる事を意味します。最近この言葉は、自閉症などをもった方の違いを尊重し、その人に合った応対をすすめる事にも繋がっています。(参考文献1)。

例えば、自閉症をもった方の中には、じっと椅子に座れない人がいらっしゃいます。これは単に「我慢が出来ない子」「落ち着きがない人」なのではなく、脳の違いにより、じっと椅子に座るための機能が備わっていないケースだったりします(自閉症をもっている方の中には、感覚障がいを伴う人も多いです。それが影響する事もあり)。

私のクライエントZさん(自閉症をもっている)にとって、動かず椅子に座っている事はかなり困難なようです。周りにある家具や、近くにいる人の腕や手を頻繁に触りたがります。スタッフがZさんを”注意”しても、効果がありません。

私は、Zさんの行動を観察してみました。その結果、”むやみに人や物を触りたいのではなく、感覚刺激を求めているのでは?”と感じたので、「じっとしててね!」と毎回言う代わりに、Zさんの感覚のニーズを満たす物を渡してみました(レインスティック、スカーフ、凸凹のある用具など)。そうすると、Zさんは周りの人や物を触りません!(やっぱりね、と思う瞬間)。

セラピーの分野でも、上記のような行動に対して色々なアプローチがありますが(例:反対に「手を頻繁に動かす」という行動を抑制しようとする方法)、脳の違いを考慮し、個人の”特徴”に合った適応方法を使用するアプローチは「神経の多様性」(neurodiversity) に基づいたものと言えるでしょう。

参考文献:

National Symposium on Neurodiversity at Syracuse University. (2014). What is Neurodiversity? Retrieved October 25, 2015 from https://neurodiversitysymposium.wordpress.com/what-is-neurodiversity/

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