科学に基づいた研究:馴染みのある曲を認識する脳の部分?

headphone (red)

「この曲、知ってる!」と馴染みのある曲を認識する脳の部分?そういう所があったんですね。それを発見した研究論文を要約してみました。

論文:Why musical memory can be preserved in advanced Alzheimer’s disease

研究者:Jacobsen, Stelzer, Fritz, Chetelat, Joie & Turner

方法:

ステップ1:36人の被験者(28歳前後)に(1)知らない曲(2)1時間前に聴いた曲(3)馴染みのある曲を聴かせて、fMRIで脳の反応を分析。脳の尾側前帯状回と前補足運動野が、馴染みのある曲の認識に関わる事を発見。

ステップ2:アルツハイマー病患者と健康な大人(両方のグループの年齢は、68歳前後)の脳を見てみる。アルツハイマー病患者の「馴染みのある曲を認識する脳の部分」(尾側前帯状回と前補足運動野)に注目してみると:

  • アミロイドベータの沈着はあるが、バイオマーカーとしては初期の段階(病気の進行段階としては、アミロイドベータの蓄積=>代謝低下=>皮質縮小)
  • そのためグルコース代謝の乱れと、皮質萎縮は最小限

簡単にまとめると….脳がアルツハイマー病のダメージを受けていても、馴染みのある音楽を認識する部分は、比較的、その影響を受けていない。その結果、患者さんは他の事を忘れても、馴染みのある曲を覚えている。

参考文献:

Jacobsen, J., Stelzer, J., Fritz, T. H., Chetelat, G., Joie, R. L., & Turner, R. (2015). Why musical memory can be preserved in advanced Alzheimer’s disease. Retrieved from  http://brain.oxfordjournals.org/content/early/2015/06/03/brain.awv135

Advertisements

2 thoughts on “科学に基づいた研究:馴染みのある曲を認識する脳の部分?

  1. serou0401 says:

    そうすると、認知症になる前に自分がよく聴いた音楽や好きな音楽を家族に伝えておくのは必要なことですね。でも、いざどれを選ぶか?となるとむちゃくちゃ悩んじゃいそうですね。楽しい悩みではありますが・・・

    • Noriko says:

      せろうさん、どの曲を選ぶかは大変そうに見えますが、普通10代後半ー20代前半に聴いた音楽が認知症患者には適しています。私は高校時代、何を聴いていたのかあまり記憶が無いので、中学時代に聴いていた音楽を選びます。また、後期の認知症患者でしたら、子供の時に聴いていた音楽も適切です。「好きな曲ってなんだろう?」と考えて、頭にさっと浮かんでくる歌手や曲から始めるとよいです。

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s